第2章 安土と越後の姫
謙信「そこの女は着物が作れるのであろう?」
舞「え・・・ま・・・まあできますけど・・・」
謙信「俺の最愛に、
着物を作ってもらおうかと思ってな」
信長「・・・着物ぐらい越後にも、
針子はおるであろう?」
信長が謙信の言葉に訝し気な顔をする。
謙信「いるが・・・まあ事情があってな」
政宗「事情?」
謙信「葵は佐助やそこの女と同じ、
といえば分かるか?」
秀吉「まさかこいつも五百年後から!?」
謙信の言葉に秀吉を含む安土武将たちは驚く。
舞もその事実に驚愕していた。
舞「佐助君本当なの?」
佐助「本当だ」
謙信「五百年後の未来の着物は、
同じ未来の人間にしか作れぬであろう?」
佐助「それで俺まで連れてきたんですか・・・」
佐助は思わずため息をつく。
舞「うーん・・・
そういうことならまず採寸かな・・・」
家康「あんた作る気?」
舞「最近家康や信長様とか、
男の人の着物しか作ってなかったし、
服作るのは好きだし。
信長様、許可をください」
信長「・・・好きにしろ」
信長は興味をなくしたように、
舞に言葉を返す。