第6章 上杉の忍び(謙信ED)
襦袢の隙間から傷のようなものが見え、
謙信はかすかに眉を顰める。
謙信「おいそれどうした?
忍びの訓練でも、戦でついた傷でもなかろう?」
忍「五百年後の世でついたものです」
謙信「五百年先の世では戦はないと聞いたぞ。
なぜそのような傷を得た」
忍「・・・秘密です」
謙信「お前が男を苦手とするのと関係あるのか?」
忍「!?なぜそれを・・・」
謙信「図星か。俺が知らぬと思っていたのか?
俺にあのようなことをしているのも、
俺が女を遠ざけているから、
ちょうどいいという理由で、
俺をも試しているのであろう?」
忍「怒っていますか・・・?」
謙信「怒っていると、
俺が言えばお前はどうするのだ?」
忍「それは・・・」
忍は襦袢を握りしめ震えていた。
その瞬間だった。