第4章 君に捧げる恋歌(今川義元)
忍「聞きなさい。
今川義元!」
忍は義元に口を開く。
忍「たしかに私は怒っているわよ。
無理やりこんなことして、
初めてをこんな形で奪われたことを。
だからあんたの我が儘なんか、
聞いてやらないわ。
お断りよ!!」
忍は義元にそう叫ぶ。
忍「勝手に抱きつぶして、
ナカに出しておいて、
一方的に気持ちぶつけておいて、
挙句の果てに忘れろですって?
冗談じゃないわよ!」
義元「ごめん」
忍「・・・一度しか言わないから、
よく聞きなさい。
あの出会いはたしかに偶然よ。
だけどね。
そのあとは私が自分で選んだことよ。
あんたに会って歌を歌ったアレは私の意志。
だから無理やり抱かれたことも、
あんたの思いも忘れてなんてあげない。
あんたと距離をおいてもやんない。
ずっとあんたのそばで歌うし、
文句言ってやるわ」
忍は顔を赤く染め、視線をそらしながら、
義元にそう言葉を紡いでいた。