第39章 謎は湯煙に消える(武田信玄)
信玄「隠さなくてもいいだろ?
俺には君を見る権利がある」
忍「そ・・・そんな権利ありません」
信玄「つれないな。
ならともに湯あみする権利は、
くれないのかな。
何、君に背を向けて入るから、
君は気にしなくていい」
信玄は飄々とそう言う。
忍「え・・・でも・・・」
信玄「それも駄目か・・・
なら俺は天女があがるまで、
このまま待っているとするかな?」
忍「だ・・・駄目です。
お体に触ります!!」
信玄「ん・・・?」
忍「その・・・風邪をひくといけないので・・・
私があがりますから・・・
信玄様はどうぞごゆっくり・・・」
忍はそう告げ、
お湯からあがろうとする。