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イケメン戦国短編集2

第39章 謎は湯煙に消える(武田信玄)


佐助「恋人との久しぶりの逢瀬の誘いというわりには、
   浮かない顔をしているね」
忍「うん・・・
     温泉って傷病兵の治療とか、
     湯治ってイメージがこの時代あるからさ・・・
     信玄様・・・どこか悪いのかなって・・・
     もしかしたら病気が再発したのかも・・・」

佐助「そこか・・・
   たしかに再発の可能性に絶対とは言えないけど。
   でも信玄様の病が治ったのは、
   一番近くにいる君がよく知っているはずだけど?」
忍「五百年後に一緒に行ったよ・・・でも・・・」

佐助「俺からは深くは言えないけど、
   信玄様は君を喜ばせることはしても、
   君を悲しませようとはしないはずだ。
   だから君は信玄様をもっと信じてあげるといい。
   俺から言えるのはそれだけだ」
忍「佐助君・・・うんそうだね。」
忍は佐助にお礼をいうと、
佐助の部屋を出た。


佐助「やれやれ世話が焼ける人たちだ」
佐助のため息が夜の闇に消える。
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