第38章 夜のタカは天を舞う(織田信長)
ある日、忍は悩んでいた。
信長との夜伽についてである。
別に信長との夜伽が嫌というわけでも、
激しすぎるから、
控えてほしいとかそういう話ではない。
忍「なんか物足りない気がする・・・」
信長と恋仲になり、
夜伽をするようになってから、
忍は自分のそんな気持ちが、
大きくなるのを感じていた。
自分にこんな、
はしたない一面があったなどと、
忍は信じたくはなかったし、
現代では性生活で破局するカップルに
そんなことあるのだと、
他人事みたいなことを思っていただけに、
この事実は忍にとって、
とてもショックであった。
現代なら女子会などひらいて、
生々しい相談などできたかもしれない。
しかし信長の恋人となり、
寵姫として過ごす今の自分に、
相談できる女の友達はいなかった。