第29章 過去と未来の交わり(猿飛佐助)
佐助「そうだ。いいこと考えた」
忍「何?」
佐助「今日の夜。
これ着てしていい?」
忍「え!?」
夜、それにしていいということは、
佐助からそういう誘いが、
来たということだろう。
佐助「よく考えたら、
俺はあの時代の君を、
少ししか知らない」
忍「そ・・・そうだね」
そもそもワームホールがなければ、
佐助とこうして出会い、
恋仲になることすらなかったのだ。
それは春日山の武将や、
安土武将であっても、
変わらないのだが・・・
佐助「大丈夫」
何が大丈夫だのだろうか、
佐助は真剣な眼差しで、
忍の手を握り、
そう告げる。
忍はその眼差しに押され、
ただうなずくことしか、
できなかった。