第29章 過去と未来の交わり(猿飛佐助)
忍「佐助君何してるの?」
佐助「ん?ああ少しね」
佐助はなにやらごそごそしながら、
忍に答える。
忍「うわあ、懐かしいね」
佐助「そうだね」
そういって二人が眺めるのは、
佐助が昔着ていた白衣だった。
佐助「この時代に残ると決めたから、
もうこういうのは、
いらないとは思ったんだけど、
せっかくの思い出だからね。
こうして大切に保管しているよ」
忍「そっか。
でも私も現代から持ってきたバッグ、
まだ持ってるよ。
携帯とかもうただの鉄くずなのにね」
佐助「俺も携帯駄目になってるな」
現代では当たり前だった携帯電話も、
戦国時代では意味をなさず、
充電のできないそれは、
すでに電源が入らなくなっていた。