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イケメン戦国短編集2

第24章 二匹の狼(真田幸村)※閲覧注意


信玄「と、幸。忘れるところだった。ほら」
信玄は何かを思い出したように、
幸村に差し出した。

幸村「なんですか?」
信玄が持ってきたモノは、
幸村の着替えと、女物の着物、
そして手ぬぐいが何本か入った葛籠だった。

幸村「信玄様・・・これ・・・」
信玄「後始末もできない男は嫌われるぞ?
   なんなら姫の身体は、
   俺が清めてやってもいいが」
幸村「俺がします!!」
幸村は信玄の言葉を遮るように叫ぶと、
忍を抱え上げ、
葛籠を前で持ち、その葛籠で、
忍のお尻を支える形で足早に湖に向かった。

幸村はそこで手ぬぐいを水に浸すと、
忍と自身の身を清め、
葛籠の中に入っていた着物を、
それぞれ肌にまとっていく。
幸村は再度忍の身体を抱え上げると、
信玄のもとに戻った。

幸村は先ほどまで着替えと、
手ぬぐいの入っていた葛籠に、
子種にまみれた自分の着物と、
水に濡れてまだ乾いていない忍の着物を、
濡れた手ぬぐいとともに入れると、
その葛籠を信玄に渡した。

信玄は驚くが、
すぐに笑みを浮かべるとその葛籠を受け取った。
忍はそのまま城に連れ帰られ、
幸村のそばでずっと過ごすことになるのは、後の話。







おしまい
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