第23章 翻弄する月(伊達政宗)
おまけ
家臣「申し訳ありません。光秀様」
光秀「いやいい取り込み中のようだからな」
政宗と忍がいまだ繋がり続けるころ、
青葉城に光秀が訪れていた。
仕事のついでによって、
政宗とその妻である忍を拝もうと、
政宗の家臣に政宗を呼ぶように言ったのだが、
家臣とその家臣に連れられた光秀が聞いたのは、
政宗と忍の真っ最中の音だった。
襖の向こうで響く忍の喘ぎ声に、
家臣は顔を赤らめ、
光秀は「くくく・・・」と、
声を押し殺し愉快そうにしていた。
光秀の立場からすれば、
わざわざ足を運んだのに、
無駄足になった形だが、
それさえも光秀にとっては、
面白いことでしかないようだ。
政宗がここまで一人の女に夢中になり、
小娘と思っていた忍が、
政宗によって女にされている。
光秀はそれが面白くて仕方がなかったのだ。
光秀からすれば政宗や忍を、
揶揄うネタが増えただけである。
光秀「また別の機会にしよう。
政宗と忍には子ができたら、
すぐに文をよこせと言伝を頼む」
家臣にそう告げると、
光秀は笑みを浮かべたまま、
青葉城を後にした。
光秀の言伝がかなうのは、
そう遠くない未来の話・・・