第23章 翻弄する月(伊達政宗)
政宗「照月には見せつけて、
乳まで触らせておいて、
夫である俺はダメっていうのか?」
政宗はふとそんなことを言う。
忍「あ・・・あれは照月が勝手に・・・」
政宗「その割にはずいぶんいい声で、
啼いていたじゃねえか。
ほかの男に乳舐められてんのによ。
そんなに照月の舌はよかったのか?」
忍「そ・・・そんなこと。
ってかほかの男って、
照月はまだ子供でしょ。
それに虎だし」
政宗「あめえな。
子供でも虎でもあれも男だ。
そんな甘い考えじゃ、
いつか越後にいる大虎に食われちまうぞ」
政宗は冷たい口調でそう言い放つ。
忍「大虎って信玄様・・・?」
忍は武田信玄が、
甲斐の虎と呼ばれているのを思い出し、
思わず政宗にそう問うた。