第19章 交換留学?SIDE安土(秀吉の章)
当初は忍は一人で入る気だった。
童女とはいえ、元は大人の女だ。
異性と風呂になど入れるはずはない。
だが、あまりにも小さすぎるその身体が、
湯の中で何かあったらいけないと、
秀吉筆頭にした男たちの猛反対にあったのだ。
湯治のついでに宴というか酌も始まり、
酒の飲めない政宗が、
先に離脱して忍を、
湯に入れに行こうとしていたのだが、
政宗は光秀に酒を盛られ、
今はぐっすり夢の中になっていた。
そのためその光秀はにやにやと秀吉に、
忍を湯にいれるように言っていた。
秀吉は信長のそばを離れることをためらっていたが、
忍がその隙にと、
一人で湯につかりにいこうとしたため、
秀吉はその身を抱き上げると、
二人で温泉に向かっていた。