第2章 男嫌いと女嫌い?(上杉謙信)
忍「もちろん。気に入らないなら、
あなたもいくらでも、
私を利用してくれてかまわない。
なんならこの身、
あなたの好きにさせてもいいわ。
女嫌いで有名なあなたに、
私をどうにかできるとは思ってないけれど」
謙信「一つだけ勘違いをしているな。
女を遠ざけてはいるが、
本当に女嫌いなわけではない」
謙信はそういうと忍を押し倒した。
謙信「女を愛したこともあった。
もっともその女は、
俺のせいで死んだがな」
忍はその言葉に目を見開く。
忍「だったら私は死にません」
謙信「なんだと・・・?」
忍「謙信様が婚儀を断る理由は、
私をその人と同じ目に、
会わせたくないからなんでしょう?
だったら私は死にません」
謙信「身を投げようとした娘に言われても」
謙信は身体をどかし、
顔をそむけた。