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イケメン戦国短編集2

第11章 500年前の俺と500年後のお前?(真田幸村)


忍「舞さんは・・・」
幸村「ちゃんと別れを告げた。
   舞も分かったって言ってた。
   まあ後は佐助に任せてきた。
   舞を慰めるのは俺の役目じゃねえからな」
舞をあんな形でふった自分が、
舞の隣を選ばなかった自分が、
舞のそばにいてはいけない。
そう思ったから・・・

忍「幸村の役目って?」
幸村「それ聞くのか?
   お前をドロドロに甘やかして、
   俺のモンにする」
忍「―――っ」
幸村が見せた本気の雄の瞳に、
忍は唖然とする。

忍だって幸村を本気で好きだった。
だからこそ幼馴染という言葉を言い訳にしていた。
大好きな人に好きな人がいるなら、
それを素直に応援していればいいと。

自分には幼馴染という肩書きがあるのだから、
恋人に慣れなくても側にいることぐらいは、
恋人ほどでなくても許されるだろうと。

だが今、自分と幸村は・・・
幼馴染というお互いに引いていた一線を・・・
越えてはいけない最後の砦を、
越えようとしているのだと・・・
もう後戻りはできなかった。
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