第10章 500年後の俺と500年前の君(猿飛佐助)
舞「ゆ・・・ゆきぃ・・・」
幸村「ま・・・舞・・・」
佐助と忍は声の正体を見てしまった。
木に手をついて着物を乱し啼く舞と、
同じく着物を乱して、舞を揺さぶる幸村を・・・
二人は理解してしまった・・・
幸村と舞は一線を越えたのだと・・・
もうお互いの隠していた気持ちを・・・
告げることなどできはしないことを・・・
忍「・・・っ」
忍は見てしまったものへの、
衝撃を隠しきれず震えた。
佐助「・・・忍さん」
佐助自身も見てしまったものへの、
ショックは大きかったが、
それ以上に、忍の様子が、
見ていられず、その手をとると、
幸村と舞から背を向け、
その場を後にした。