第6章 上杉の忍び(謙信ED)
佐助「で?謙信様何をなさっていたのですか?」
謙信「何って分かるであろう?」
佐助「分かりますが、理解したくはありません」
上司と同僚の事後を見せられた俺の気持ちを、
察してくださいと謙信にそう思ったが、
謙信は察しつつも佐助の文句を知らないふりをした。
信玄「しかし盛大にやったなぁ・・・。
謙信、そんだけまいたら、
忍、子孕まないか?」
信玄はあきれつつ、自分も将である立場であるために、
よぎったある可能性を謙信に告げた。
世継ぎ問題は武士なおかつ、
将である自分たちには避けられぬ話だ。
それが城主であり、女性を遠ざけてきた謙信なら、
その問題がいかに大きいものか、
謙信とて知らないはずはないだろうと。
謙信「・・・しかし授かりものだろう?
これに関しては文字通り俺がまいた種だ。
お前は、忍に子ができたらおろせと申すか?」
信玄「いや、俺はそうは言わないけど、
周りがどう思うかだな」
忍「あの・・・できていない可能性は・・・?」
忍は恐る恐る口を開く。