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拾った恋は、18禁

第3章 いらない、朝


言われるままにぎゅ、と目を閉じれば。


羽みたいなキスが、唇に降ってきて。

「3」

指先が、唇をなぞっていく。

「2」


ちゅ、と。
首筋に鈍い痛みを感じて。
湊の柔らかい髪の毛が、肌を刺激する。

「1」


パタン



て。
玄関の開く音が耳に響いて。
目をゆっくりと開けば。
そこにはもう、湊の姿はどこにもなかった。
ぼやける視界の中、キッチンに置かれた缶ビールがひとつ、寂しくその存在を主張していた。


「ばかぁ、一緒に飲もう、って、言ったんだよ」


冷蔵庫を背に、ずるずると崩れ落ちる体を支えてくれる人はもういない。


『好き』

返事も、してないのに。



ばかばかばか。

あたしは。
あたしは、『湊がいないと』駄目なんだよ。



駄目、なのに。






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