第8章 壁外調査
アランの元へ駆け付けると、そこにはオルオが確認した一体を含めた三体の巨人が集まっていた。
雨によって血がここまで流れてきている。
さらに近くと、誰かもわからない手足が転がっていた。
その瞬間、ソフィアの背中を冷や汗が伝う。
「アラン!」
アランの名前を大声で叫ぶと、ようやくアランが姿を現した。
「ソフィア…?何故ここにいる!?早く離れろ!!」
「離れない!貴方を守るためにここに来た!」
「ソフィアっ、…しまった、っああああ!!」
目の前でアランが巨人の掌に収まる。
アランの口から血が吹き出す。
何が起こってるの?
「っあああああああ!!」
気付いた時には飛んでいた。
アランを掴んでいる拳を腕ごと削ぎ落とし、忌々しい巨人の両目を潰す。