第1章 かぞくのかたち
「-まぁ調査兵団にもいろいろあった」
「大変だったんですね、そちらも」
「色々あったな、お互い」
「-ええ」
リヴァイは窓際から街を見る。
「-ようやく、巨人に脅かされないようになったかと思えば、違う問題も発生するしな」
「人間同士のですか」
「中央憲兵団が腐ってるのは知ってただろう?あれや貴族どもやら...強欲な商人もいたりと、あらゆる利権がからんでくるとああいうやつらはどこまでも貪欲になるものらしい。正直、巨人を相手にしているときの方が数倍楽だった気がする」
「...巨人がいなくなればすべて円満、とはいかないんですね」
「ああ。...-色々考えると、しんどくなってな。それで急におまえの顔を見たくなった。ちょうど暇もできたしな。住まいがわからなくて少し探したが」
「久しぶりに兵長の顔が見られて良かったです。大変でしょうけど、お元気そう」
「ん...」
リヴァイはの傍に立つと、肩に軽く触れる。
軽く引き寄せて、抱きしめた。
「-兵長...」
「少し痩せたな」
「そうですか...?」
リヴァイはをしっかりと抱きしめなおす。
「オレはずっと後悔してた」
「え?」
「あの時、おまえを調査兵団に引き留められなかったことを。だが同時に、お前が絶対死なない場所へ行くことに安堵もしていた」
「兵長...」
「おまえがいなくなって、オレは目の前の巨人を駆逐することだけに生きがいを見出していた。いずれ...おまえのことを忘れる日も来ると...だが...どんなに遠くへ行っても、お前のことを思わない日などなかった」