【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第69章 ココロに触れたい
「意識してるんだね......」
「うぐっ!......ごほっ、ごほっ」
聞き間違いだよね......?
慌ててそちらを見れば、ものすごく見られてるような気がする。
「どうして意識したの?」
「どうして......?」
「俺がキスしたから?」
「え、え、増長さん?」
あっという間に距離が縮まって、私はソファーの端に追いやられた。
「えっと、あれは......意味が!意味が分からなくて、どうしてされたのか」
そうだよ、混乱してる。
彼の真意が知りたくて。
「分からないんだ」
「へっ?」
困ったように笑われて変な声がでた。
そうだよね......彼は元々は恋愛的感情とは無縁だろうし、
「増長さんは私のことが好きなんですよね?」
そんなこと言えない。
でも、今日の目標は達成されたよね。
えっと、両思いになる為に......恋愛的な感情をもってもらうにはどうすればいいのかが当面の課題かな。
みんなに相談してみよう。
長居は無用だ!
熱い頬を隠すように手を当てた。
「用事を思い出したので、帰ります......」
バッグを掴むと慌てて立ち上がる。
増長さんとの距離が心臓に悪い。
慌てて靴を履こうと座り込むと「早く!早く!」って気持ちばかりが焦った。
「分からないから、教えて......」
後ろから回された腕。
近過ぎる距離に心臓は壊れそうだ。
「えっと、そういうのは......実感しないと難しいというか」
後ろに居てくれて本当に良かった。
立ち上がる動作をすると身体がそっと離れる。
振り返ると、顔を合わせないようにすぐさま頭を下げた。
心臓は暴れるみたいにうるさい。
ドキドキで死にそう......。
「とにかく、今日は帰ります!お邪魔しまし......きゃっ!」
身体が宙に浮いて......えっ?
「教えてくれるまでは帰さない......ちゃんと教えてよ」