【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第63章 まっすぐな恋心
時は、ある日のお昼過ぎ。
待ち合わせ場所は駅の改札口だ。
「なまえ!」
「みんな、久しぶり!」
今日は友人達がこっちに出てくれていた。
観光とか言ってたけど、私のことを心配して出てきてくれたってばればれだよね。
そちらに駆け寄れば、いきなり肩を掴まれる。
その顔は驚いたような心配そうな表情だ。
「お前、大丈夫なのかよ!」
「うん......私は平気?」
優しく腕を引かれて、次は詩織の腕に収まった。
「真司がずっと心配してて。もちろん私達もだけどね。よしよし、よく頑張ったね......」
しばらく頭を撫でられて、そのまま顔を覗かれた。
目が合えば怪訝そうにこちらを見つめてくる。
「あれ......泣いてない......?」
どうやら、彼女は泣き顔を期待したみたいだ。
詩織をギュッと抱きしめ返して、そのまま身体を離した。
「ありがとう。私はもう泣かないから」
「どうしたの?」
沙知も心配そうにこちらを見つめてくる。
「私、もう一回......彼を振り向かせるまでは泣かないから!」
その言葉にみんなはきょとんとしているみたい。