【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第59章 それは突然に
「初めから『恋人として帰って来たら、結婚を認めてください』って言われてたのよね」
「そうだったんですね」
だから、あんな風に二つ返事で頷いてくれたんだ......。
「ええっ!?」
「ふふっ、なにも聞いてなかったのね。上の人全員を説得するのには少し時間がかかったみたいだけど!」
だから、『時間がかかっちゃったけど......』って。
「なに、ソワソワしてるの?」
そわそわ......してたかな。
「どうしよう!顔が見たくなりました!!」
「本当に......清々しいほどバカップルよね」
「え、なんですか?」
「何でもないわよ。ふふっ、その思いは同じみたいよ」
え......?
突然、夜叉丸さんが見えなくなった。
「だーれだ?」
この声。
「夜叉丸さん、お疲れさまです」
「おつかれサマ♪」
「増長さん!どうしてここに?」
慌てて隣に座らせる。
変装はしてるけど、
「やっぱり、隠しきれないイケメンオーラが......」
「ふふっ。だから、なにそれ?顔が見たくなっちゃった」
「え......」
同じなのかな?
「また、俺に隠れて悪いことしようとしてたの?」
「わ、悪いこと?えっ!」
引き寄せられると、顎を掴まれ見下ろされる。
その距離は......かなり近い。
「隠しごとは何?JOINくれたけど、オフの日にわざわざ外で会ってるから」
「べ、別に理由はありません」
「相変わらず、ウソがヘタね......」
やれやれという様子の夜叉丸さん。
「な、なに言ってるんですか!」
「ふふっ、慌てて可愛いね。ちゃんと後で教えてね」
「なまえちゃん、アタシにも何か分かったら教えてね。その人達のこと、もう少し調べてみるわ」
そう言って、夜叉丸さんは立ち上がった。
「ありがとうございます。頼りにしてます......大好きです!」
にっこり笑ってそちらを見たはずだけど、なんだか呆れられてる?
「恋人の前でそういうこと、言わない方がいいんじゃない?」
「本当に小悪魔だよね。おかげで楽しみが出来たよ」
「和南は大変ね......」
「毎回怒ってたら疲れちゃいますから。もう慣れっこですよ。ほら、もっと振り回していいんだよ。次はどんなことしてくれるの?その度に、分かってるよね?」