【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第58章 未来を見据えて
「ごめん、風邪引いちゃうね」
「むしろ、増長さんが濡れちゃいますよ......」
ーーガチャッ
突然、扉が開く。
「悪い......着替えのことが気になって。大丈夫そうか?」
入って来たのは、百くんだった。
「ありがとうございます。大丈夫です!」
「ありがとう、百が来てくれて助かったよ。彼女を一人にするわけに行かないし。俺はちょっと、着替えのこと伝えてくる」
「ああ......それなら」
ぽんっと、私の手に袋が乗せられた。
「なまえ、ありがとう......先に戻ってる」
百くんの準備は万全で袋の中身はタオルと洋服だった。ハイスペックで抜かりないな。
「私は着替えるので......先に戻っててください」
笑顔で増長さんにそう告げたけど、そのつもりはないみたい。
「あんなことがあったのに、一人にさせられないよ。下着はそのままになっちゃうけど......」
「大丈夫です」
あれ......?
何故か、手早く服を脱がされてる。
見上げると目が合った。
「自分で出来ますから......これって、何かの衣装なんですかね?」
「そうみたいだね......」
あっという間に着させられていたのは、オフホワイトの膝丈ワンピース。
「洋服はありがたいんですけど、レース感が......すごい」
この格好......恥ずかしい。
ロングのカーディガンが入っていて、安心した。
「ふふっ、お姫様みたい......可愛いね。あの水どこにかかったの?」
「肩ですよ。大丈夫......そんなにかかってませんから」
すぐに肩の部分を下げられると、距離が近づく。
「んっ!」
慌てて、胸板を押した。
「何してるんですか!」
あろうことか、彼は私の肩を舐めた。
「みょうじさんに何かある時は俺も......そう思うことは、許されない?」
「増長さん......」