第57章 Heart melter

クチュッ

卑猥な音が響く。


「濡れてるよ......俺の舐めて感じたの？」

「ちが......あっ」

チュッと胸の先端を吸い上げられた。


「可愛い......みょうじさんの全部が見たい。見せて」

熱い吐息にゾクゾクして、全身が心臓になったみたいに鼓動がうるさい。


グチュッ、グチュッ

水音を立てて指の動きは加速していく。


「この間、見せてくれるって約束したよね？」

「んっ、してな......ああっ」

「大丈夫だよ。俺に、全部委ねて」

熱い......グチャグチャで、溶けそうだ。

彼の綺麗な長い指は、私の身体を知り尽くしてる。

すぐに気持ち良いところを見つけて、執拗に撫でまわされて、


「もう、とまって......」

その手を止めてもらおうとするけど上手く力が入らない。


「気持ち良いのに？嬉しそうに締め付けてくるよ......」

「んんっ、だめ......」

「今日はやめないよ。俺に譲ってね」

「はぁっ、ああっ」

与えられる感覚に目を閉じると、官能的な涙で視界がぼやける。


「何か出そう？」

「ふぁ......んっ」

与えられる感覚に、ただ夢中になってこくこく頷くことしかできない。


彼は足の震えに気付いたのか、私の身体をそっと倒してくれた。


「この方が楽かな？俺からは丸見えだけど」

「ああっ......みないで......」

その腕を引いて近づいた彼に口付けた。
そのまま、舌を絡めとる。

これで顔は見えないけど、ずっと指は動かされていて苦しくて気持ち良くてクラクラする。


「はぁ......恥ずかしいところ俺だけに見せて」

「んっ......」

優しく丁寧に攻め立てられて身体が震えた。


「本当にえっちだね......垂らしすぎ」

指でそれを掬われると耳たぶを吸い上げられる。


「ふぁ......ああっ......もう！」

「出して？」

目元に口付けられて全身が疼くみたいに熱くて、


「や......んんっーー！」

身体が震えると何か出ている感覚。

こぼれそうになった声は熱い口付けに飲み込まれた。