【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第57章 Heart melter
「私はこうしてるだけで十分幸せですよ」
大きな背中にそっと腕を回すと、増長さんは優しく抱きしめ返してくれた。
「俺は仕事で手を繋いだり、抱き締めたり、キスをしたりするよね?」
「はい」
「だから、俺からの究極の愛情表情は......抱くことなんだよ」
その言葉に妙に納得する。
「そっか......それは、お仕事ではしないですよね」
「うん、だからしてもいい?」
返事をする前に唇に柔らかなものが触れた。
それは優しく首筋に降りてきて、そのままそこを吸い上げられると身体が熱を持つ。
「んっ、私しか知らない増長さんの顔ですよね。そう思うとすごく贅沢だなって......私は幸せ者ですね」
「これから先、ずっとそうだよ。同じ香りのままで愛し合って、本当にこのまま一つになれたら良いのに......そしたら、ずっと離れられないね」
同じシャンプーの香りで、甘えるように胸元に擦り寄る彼。
その可愛い姿に心臓は暴れるようにうるさい。
いつもはしっかり者だから、どうしても翻弄されてしまう。
「ふふっ、嬉しいけど困るかもです。こうやって触ったりとか出来ないですし......」
そのまま、彼の頭を抱きしめた。
「温かいね......そっか、確かにそれは困るかもね」
見上げてくる笑顔は、なんだかあどけない。
「ふふっ、今日は特に可愛いですね」
「え?」
「幼く見えて、いっぱい甘やかしてあげないとって思います」
柔らかな髪を撫でると、気持ち良さそうに目を瞑る。
その姿もとても可愛い。
「ふふっ、甘やかして。その頭の中も、身体も全部、俺に独占させてよ」
そのまま抱き上げられるけど、
あれ......可愛い?
「脱ぐから、触って......」
あっという間にバスローブを脱いだ彼、慌てて目を閉じるけど顔に熱が集まる。
後頭部を掴まれたまま口付けられて、こんなに激しいキスも久々だ。
「んっ......ふ......」
余裕がないみたいに、最初から奥まで絡ませられる。
息が苦しい......。
唇に触れるだけのキスがまた深くなってそっと手を握られた。
「......ここ、触って?」
触れた彼の熱。
興奮しているのがすぐに分かる。