【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第57章 Heart melter
お風呂に入ってベッドに横になる。
当たり前だけど、彼と居るなら何でも幸せだ。
「結婚して一緒に住むようになったら、お風呂は一緒に入ってくれるの?」
さっき拒んだのがいけなかったのか、そちらを見ればむくれてるみたい。
「でも、二人で入ったら疲れがとれない気がしませんか?ドキドキして余計に疲れそう......」
「え!ダメなの?」
「時々なら?」
「それなら、他のところで補ってくれる?」
「他のところ?」
聞き返すと同時に組み敷かれた。
「聞いたよ。竜持と倫毘沙からキスされたんだよね?」
「はっ!それは、ちゃんと伝える気でしたよ。二人から聞いたんですか?」
「そうだよ。お仕置き、する?」
「ごめんなさい......」
綺麗な笑顔に、謎の威圧感があるような......。
「ううん。でも、俺たちMooNsの部屋に一緒に住みだした日からそういうことしないって決めたよね?」
あの日、食卓を囲んだ後にお風呂に入らせてもらっていた。
湯船に浸かって考え事をしていると、お風呂の扉が開いて入って来たのは増長さん。
「俺を一人にしたらダメだよ」
「きゃ......んぐ!」
「叫んだらダメ、ばれるから」
素早く口元に手を当てられて、少しすると手が離れて、
「ぷはっ、家の中なら大丈夫ですよね?バスタオルも巻いてないのに!」
「見たことあるから大丈夫だよ。恥ずかしがる姿は可愛いけどね」
確か、湯船に入る彼に慌てて抱きついたよね。
密着してたら見られないから。
「ふふっ、誘惑してるの?」
「逆ですよ!身を守ってるんです」
お尻に手が這って素早くその手を掴んで、約束した。
いや、約束......させた?
「ここで暮らす間はそういうことは、一切しませんからね」
「それ......本気で言ってるの?嘘だよね?」
「ふふっ、何言ってるんですか?嘘じゃないですよ」
「そんなの、無理だよ。こんなに近くに居るのに、我慢なんて出来ると思う?」
「最近は隙あらば......でしたよね?」
「そうだね。何事もチャンスは逃したらダメだと思うんだ」
「うまいこと言っても、だめですよ?」
両手を握って説得しようとする彼を、そのまま追い出したよね?
その日からしばらく経っていた。