第54章 オオカミさんと赤ずきんちゃん

「よかった......？」

「本当に良かったね」

「なんか、組み敷かれてるんですけど......」

濡れたバスタオルは剥ぎ取られたので、乾いたバスタオルを素早く巻いていた。


身体は見えないんだけど......。


「うん。試したいことがあるんだ」

「試したいこと？」

目が合って首を傾げれば、唇に触れるだけのキスをくれる。


「なんか......雰囲気が怪しくないですか？」

「俺たちは、身体を重ねることが趣味な所があるよね？」

こんな時まで余裕の王子スマイル。

だめだ、呑まれたらダメ......。


「ないですよね？」

「みょうじさんが身体を洗っても、洗われても......同じ展開だよ」

「ええっ！待っ......んっ」


すぐに首筋に顔を埋められる。
キスされたり、舐められたり、身体はすぐに反応して熱を持った。


「んっ、だめ......」

そのまま胸元にーーチクッとした痛みがある。


「全部、見せて」

タオルの上から胸の先端を吸い上げられる。


「あっ......」

「ここ、すぐ分かるね。可愛い......立ってる」