【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第54章 オオカミさんと赤ずきんちゃん
明日は、早朝からロケだよね?
休ませてあげないと......。
「お風呂に一緒に入りましょう!」
そして、今に至る。
「タオルって......ずるくない?」
「全然!全く、ずるくないです!」
離れて浴槽に浸かっているけど、私はタオルを巻いた状態だ。
「お背中くらい流しますよ」
背中からなら見えないし、先に上がってもらおう。
「それなら、して?」
浴槽から上がると彼の背後に回る。
泡でそっと背中を洗うけど、背中も綺麗。
そういえば、一年目の年末ライブの時も思ったよね。
こんな風に背中をまじまじと見る機会なんてないから。
「どうしたの?視線が熱いよ」
「ええっ!」
「見過ぎ」
「きゃっ!」
振り向いた彼に抱き寄せらると、向かい合う形で両手を掴まれた。
「ねぇ、全部洗って」
「ぜんぶ......?」
その手を首元に誘導される。
この間の私と逆?
そのまま、鎖骨から胸に下りて
「増長さん!?」
「腹筋好き?」
「もう、だめです......」
顔に熱が集中して、恥ずかしい。
「俺が洗われる側なのに、どうしてみょうじさんが照れるの?」
「洗う側も、照れますから......」
「それなら、洗ってあげようか?」
「背中しか洗わないし、洗われませんよ?」
「それは無理かな」
「また、究極の二択ですか?自然に膝の上に乗せるのやめてください」
「ふふっ、三択にする?」
「三択目は......お手柔らかにお願いします」
両手を合わせて彼に祈るポーズをした。
「可愛いから、優しい選択肢にしてあげる」
「それなら、それでお願いします」
よかった。