【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第52章 My one & only Love
「ちょっと、失礼します」
腕を引かれてると、スタジオの隅の方へ。
「はい、腕上げて?」
ゆるいシルエットのワンピースを着させられれば、乱れた髪を整えられた。
「健十としたこと忘れてないよね?」
「は、はい......」
「健十と出来て、俺とは出来ないの?」
「人に見られるとか、無理です!」
軽い、拷問......?
「俺が他の人とキスしても、嫌じゃないの?」
そこで沈黙になる。
嫌じゃないといえば、嘘になる。
でも、理解しないといけない。
お似合いと思う真意は、何だろう?
「わからないです......」
この答えは、きっと正解じゃない。
でも、もう嘘はつきたくなかった。
「ふーん......そうなんだ」
「ま、ますながさん!?」
子供みたいに感情を表に出す姿は、出会った頃じゃ考えられない。
「とにかくやるから。恋人として無理なら、A&Rとして協力して」
「ちょっと待ってください!」
「カメラ、回してもらって良いですか?」
そのまま撮影が始まった。
待って......何も分からないのに!
「大丈夫。顔も映らないし、出来るよね?」
大丈夫じゃない!出来ない!
見ていたシーンは、立った状態で抱きしめ合ってキス。
今は、
何故か、ベッドに押し倒されてるんだけど......?
カットは......かからないの?
「ちょっと、待って「黙って......」
ちゅっと唇が触れる。
離れてもう一度触れると、それはそのまま深くなった。
「ん......かわいい、舌熱いね」
その言葉に熱を持ち出した身体が更に熱くなる。
「んっ......あっ......」
むり、恥ずかしい!
怒っているのに、絡められた指や触れる唇は嘘みたいに優しい。
気持ち良くて、胸が苦しくて、頭がクラクラする。
舌を吸われて上手く息ができない。
「はぁ......んっ、ふっ......」
もう、苦しい......!
「カットー!」
お......終わった。