【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第1章 Happeningは運命の予兆
彼を失った私は借りて来た猫状態になっていた。とにかく黒髪の人からの印象は最悪だし、これ以上変な事をしないように気をつけよう。
「じゃあ、俺たちも自己「はーい、はーい!!俺、王茶利 暉。イケメン担当です!」
他の人を遮って元気な声を上げたのは、さっきの緑の長髪と瞳を持つ男性だ。自称イケメン担当らしいが、気さくで話しやすそうな雰囲気が大きい。王茶利さんが紹介してくれたのは硬派な感じの人だ。
「こいつは筋肉バカの 野目 龍広」
確かにかなり鍛えているのが分かる。褐色の肌に藤色の短髪と、同じ色の瞳が似合う男らしい人。仲良く戯れるような様子から、王茶利さんと野目さんは特に親しいのだろう。
「はいはい、礼儀がなっていない人達ですみません。僕は釈村 帝人と申します。宜しくお願いしますね」
紳士的な人は、先ほどのメガネの彼。丁寧に視線を合わせて挨拶をしてくれる。茶色い髪に緑の瞳、ばっちり目が合うと一瞬その動きが止まった。そんな彼も他のメンバーを紹介してくれるようだ。
「彼は......「音済 百太郎」
釈村さんの隣に、赤髪に赤と青のオッドアイを持つ美しい男の人が立つ。先程の可愛い子同様に、まじまじと見てしまうほど綺麗で中性的な顔立ちをしている。
「あれあれ、それだけですか?顔も硬いし」
釈村さんが音済さんのクールなお顔を笑顔にしようと、両頬をぐにぐにし始めた。何やら澄ました顔が可愛いことになっている。
「ほーら、スマイル!スマイル!」
「にゃめろ(辞めろ)」
その様子を見ていたら、我慢できずに笑ってしまった。