【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第51章 真夜中の贈りもの
腕の中には、赤い服を着た彼女。
顔を見られないように、プレゼントで顔を隠してるけど。
なに、これ......?
「メ......メリークリスマス!」
「ぷっ......はははっ!」
もう、クリスマスの時期はとっくに過ぎたのに。
「わ、笑いすぎですから!!」
「ははっ!太った?」
何かが詰まっているだろう、お腹を摘んだ。
「つ、詰めてるんですよ!」
ぽよんっと、お腹を叩く彼女。
「あははっ!知ってるよ、可愛いね?サンタガールじゃないところが、もう......みょうじさんなんだよね。ははっ!お腹痛い......」
本当に、真っ直ぐで......不器用で。
「サンタガール......真冬の真夜中にあんな格好、自殺行為ですよ!労働に色気なんて要らないんです!」
肩を掴んで、力説される。
「本当に、そういう所も好きだよ?計算ができないところ」
「計算......致命的です。数字は嫌いです......図形の証明で『見た目的に角度が同じだから〜』って書く奴ですからね、私」
「ふふっ、そっちの計算じゃないんだけどね?」
「えっ?」
付けひげを外すと、唇に触れるだけのキスをした。
「ふ、不意打ちです!」
「俺の方が、不意打ちだよ?いつの間にか寝てて、迎えに行けなくてごめんね?」
そのまま、もう一度口付けた。
「私の方が内緒で、ごめんなさい!むしろ、寝てくれててよかったんですよ?ばれる予定じゃなかったので!」
「でも、ばれないとサンタ姿は意味ないんじゃないかな?」
「ふむふむ。最後に起こして、立ち去ればよかったのか......」
なんか、納得してるし。
「それで、なにこれ?」
「言いながら、詰め物外すのやめてくださいね?」
「ふふっ、ありのままの姿が一番可愛いよ。裸が一番だなんて、この世の生き物の中で一番可愛い!」
「嬉しいですけど......裸にはなりませんよ?これは、サンタクロースです!」
「ふふっ、学習したね。うん、どうして?」
「えっと......プレゼントを渡しに来たからです!」
キラキラ目を輝かせる彼女。
本当に、意味不明でも可愛いからな......。
「プレゼントなら、直接渡せばいいのに......」