【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第51章 真夜中の贈りもの
「え......誰?」
これは、少し前のお話。
その日は、彼女と会う約束をしてたんだけど『仕事が終わらないから、家で待って居てほしい』と言われた。
22時を回っても終わらないみたいで『お風呂に入って、先に寝てて良い』と言われ......今に至る。
時刻は23時30分......大丈夫かな?
無事に帰って来るか心配だし、終わったって連絡が来たら迎えに行けばいいよね?
そして、冒頭に戻る。
いつの間にか眠っていて、真っ暗な室内、目の前には人影があった。
「え......誰?」
小さな声が、漏れてしまった。
いつもとシルエットが違うけどこれは......やっぱり、
「みょうじさん、おかえり 」
その声に驚いたのか、
ガターンッ!
大きな音がした。
「大丈夫?どこか......うった?」
「だ、大丈夫じゃ、みょうじなんて知らん!」
ええっ!
なに、これ......?
「いや、もう声が、みょうじさんだよ。ふふっ。夜中に突然、どうしたの?」
電気も付けずに、何をしてるんだろう?
「少年、興奮するのは分かる......わしは慣れっこじゃが、落ち着きたまえ」
「少年......?」
俺は少年ではないけど、無駄にいい声を出してきたな......。
それが出来る点も、彼女ってばればれなんだけどね。
「みょうじさんが落ち着いて、怪我しないでね?なにがあったの?」
「怪我はしておらん......大丈夫じゃ!」
「あくまで、他人を貫くんだね......いいよ。可愛いから付き合ってあげる」
「すまぬ......?だが、そんなに長居はできんぞ......」
「ふふっ、武士感がすごいね。見逃した方がいいのかな......そうなの?俺、ずっと待ってたのに......」
「ないぞ、気のせいじゃ!他にも沢山待っている人がいるんじゃよ。他の国とかに、きっと......」
「ど、どういうこと?」
なに、それ?
どこまで、行く気なの......?
「とにかく、さらばじゃ!」
焦って逃げようとする身体を、掴まえた。
「ねぇ、君のお家はここなんだけど......こんな夜中にどこに行くの?」
そのまま、明かりをつけると......