第48章 素直な気持ち

「それは勿論だけど、もう一度振り向いてもらえるように頑張らせて」

えっ......？


「どうしてブレないんですか？周りを見れば沢山他の人がいるのに。私の性格聞きましたよね？やめた方がいいですよ」

真剣に話したけど、結局は笑われた。


「例えこのまま結ばれなかったとしてもずっと好きだよ。俺を変えてくれたのは、みょうじさんだから。結婚相手は二番目に好きな人が良いとかいうけど、俺は一番好きな人が欲しい」

腕を引かれると抱きしめられる。


「ずっと大好きだよ。頑張るからもう一度俺を選んで？」

体温が離れて次は額に口付けられるけど、久々に触れられてなんか変な感じだ。

「おやすみ。今日はゆっくり休んでね」

「おやすみなさい。増長さんも気をつけて帰ってくださいね」

彼の後ろ姿を見つめながら、胸の高鳴りに気付かないふりをした。