【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第48章 素直な気持ち
「本当に下心がないと思ってるの?」
えっ......?
「こんなに触れたくてしかたないのに下心が無いと本気で思う?」
「ふふっ、冗談言うの好きでしたっけ?」
「冗談じゃなかったらどうするの?」
彼の真面目な声色に心臓が跳ねる。
「その気持ちは、受け取れません」
身体を離すと、真っ直ぐ目を見てそう言った。
大好きだった瞳が揺れて......胸が痛い。
「女性のタレントさんとの撮影、本当は自分が嫌になる程やきもち焼いてたんです」
「えっ......」
「嫌われたくなくて、必死に隠してたんです」
「どうして......?」
「その気持ちは増長さんを傷つけます。増長さんのせいじゃないんです。私が芸能人と付き合うには心の狭い人間だっただけです。
平凡な人と平凡に結婚しろってことですね。でも......こんな私を好きになってくれて本当にありがとうございました!」
ギュッと彼の腕を掴んだ。
「明日も朝早いですし、早く帰って休まないと」
「嫌だ......好きなんだ......」
今のまま恋人でいても何も変わらない。
また、同じことを何度でも繰り返すだろう。
傷つけ合って......お互いが辛いだけだ。
「私は、もう違います」