【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第47章 本当の自分
えっ?
私の唇に触れたのは、
増長さんの手の平だった。
「ほらね、俺の言った通り。」
「和南のスタジオ隣だもんね。」
「つばさも、お疲れさま。」
「お疲れさまです。」
き、気まずい!!
依然として北門さんの腕の中にいるままだけど。
「倫毘沙、離して。」
グイッと腕を引かれると、彼の腕から離される。
この空気はよくない......。
「この話は終わりです!皆さんは撮影に集中しましょう!」
とにかく、ここから離れないと。
「待って、どうして逃げるの?」
強く掴まれた右手が痛い。
「私たちは、もう何でもないですし......。」
私の本質を知らないからよく見えただけだ。
本当の私を知って、彼も幻滅しただろう。
別れて元通りになれば......そうすれば、昔みたいに楽しい関係が築けるかもしれない。
煩わしいことなんて一切無くて、何も気にせずに楽しいことで一緒に笑い合える日がくると思う。
「俺の言葉を、受け入れたの?」
「はい、増長さんの気持ちはいつでもちゃんと尊重しますよ!誰に聞かれてるか分かりません。もうこの話は終わりにしましょう。」
「待って......。」
その手を握ると自分の腕から外した。
「普通にしてくださいね?撮影頑張ってください!」
そう言って北門さんと愛染さんの腕を掴むと、関係者の方への挨拶に向かった。