【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第47章 本当の自分
「恋愛してる本人なのに、いつも外から傍観してるんです。相手のことなんて全然信用してないから、そうなるんですよね。言えば言うほど気持ちが大きくなりそうで、好きって言うのが怖いんです。」
「どうして?」
「ずっと自分を好きでいてくれる保障なんてないから。いつ別れてもいいように、別れる事を考えながら付き合ってて、彼に好きな人が出来たら快く手を離せる距離が安心なんです。のめり込みたくない......。」
いつかこんな風になること......きっとどこかで分かってた。
それでも彼の手を取ったのは、本当に好きだったからだろう。
でも、その選択が結果的には彼を傷つけてしまった。
「そんなの辛いだろ?」
「増長さんの方が辛いですよね。私は増長さんが幸せになるなら、相手は自分じゃなくていいんです。むしろ添い遂げる相手が自分じゃないなら、増長さんの時間を無駄に使わせる方が嫌なんです。」
こんな事言ったら傷つけてしまうのかな?でも増長さんには幸せな恋愛と結婚をしてほしい.....やっぱり私じゃ力不足だよ。
「傷つけるだけなら恋人じゃなくていいんです。A&Rとして側にいられますから。皆さんと仕事が出来て嬉しいですし、連れ戻してくれた増長さんには感謝してもしきれないです!」
なにやら、北門さんがこちらをじっと見ているような気がする。
「なるほどね。やきもち焼いたか焼いてないか試してみる?」
えっ、どういうことだろう?
「試す?」
思わず見つめ返すと、グイッと腕を引かれて抱きしめられた。
「き、北門さん!見られちゃいますよ!?」
「いいよ、付き合えば解決だよね。カズとは別れたんでしょ?」
「別れましたけど......この状況は何ですか?」
「俺はなまえに求愛してるんだよ」
「求愛!?」
「俺と付き合ってよ。ゆくゆくは結婚しよう!」
「ええっ!?」
どどど、どういうこと!?
「冗談はだめですよ。」
「本気だったら?」
「奇跡的にそうだったとしても、さっきの話聞いてましたよね?」
焦っていると綺麗なお顔が......近づいてきているような。
振り解こうにも力強い。
「き、たかどさ......。」
慌てて目を閉じた。
すぐに柔らかなものが唇に触れる。