【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第47章 本当の自分
泣いてしまった......。
これから大丈夫かな?
精神的に不安定なんて、自分自身が一番よく知ってる。
『好き』だけではうまくいかない。
片想いは一方的だから楽しくて、両思いは辛い。
この恋の『好き』を出す場所なんて、どこにもない。
職場では出さないことを望まれている。
言わない方が全てがうまくいく。
彼の前でも出せない、出したくない......。
夜叉丸さんと別れて控え室に引き返す通路、そこにはよく知った人がいた。
「増長さん?」
だけど......その表情はどこか浮かない。
「どうかしましたか?」
こんな所でどうしたんだろう。
こんな場所何か用事がないと来ないよね?
心配になってその顔を覗き込む。
「一緒に戻りましょう。」
反応が無い彼の手を握るけど
「っ、先に戻るね......」
えっ......。
振り払われた。
こんな風に拒絶されたのは初めてで、
足が縫い付けられたように動けなかった。