【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第46章 心地いい時間
無事に遊園地に入れたけど、気になることがある。
「手、手を、離しませんか?」
それは、繋がれたままの手だ。
「離したら、迷子にならない?」
でも、写真でも撮られたら言い逃れが出来ない気がする。
「ふふっ、撮られてもいいよ」
「離しましょうね?」
手を解こうとするけど
あれ、離れない?
前後にぶんぶん振ってみる。
「なんだか......子供みたいで可愛いね。」
口元に手を当てて、笑われてる......?
「ねぇ、離すんじゃなかったの?」
「ち、力!抜いてください!!」
もう片方の手も使って外そうとするけど、
「は、外れない!」
「もう、諦めた方が良いと思うよ?」
見上げれば、余裕の笑顔......。
「うーんっ!」
「唸ってる姿も可愛いね。繋がせてくれないなら、目立つ場所でキスでもしようか?」
「もう、諦めます......。」
「そうだね......賢い選択だと思うよ。」
だめだ、完璧に操作されてる。
「何から乗りたい?」
「やっぱり、一発目は絶叫一本だと思います!」
「絶叫は大丈夫なの?」
「はい、大好きです!増長さんは大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫だよ。行こうか?」
もう少しでジェットコースターというところで、不気味な建物を発見した。
「あ、あれ見て?」
「はははっ、だめですよ〜?脱線したら。ジェットコースターに......。」
手を握り返してそこから離れようとすると、反対にグイッと引っ張られる。
「え?」
「入ろうか?」
「い、いや......。」
「そうか......ごめんね。そういえば怖いんだよね?」
こちらを見る顔はあからさまに面白がっている。
「怖くないですよ!」
「だよね?そう言うと思ったよ。」