【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第46章 心地いい時間
「キスしすぎじゃないですか?」
あれ?
笑ってる。
「照れてるの?恋人同士なら、これくらい普通だよ。」
「きゃっ!」
助手席のシートを倒されると、そのまま覆い被さられる。
これは、どういう状況?
頭を打たないように支えてくれたけど、それにしても近い。
だめだ、いつになってもきっと慣れない。
「ふふっ、照れてる顔も可愛い。」
チュッと口付けられれば、それはすぐに深くなった。
車の中なのに、大胆すぎる。
「んっ......まっ......。」
急に、なんで......?
混乱していて、なされるがままになってしまう。
しばらくして、唇は離れた。
「激しかった?」
「激しいですし、ドキドキで......苦しいです。」
顔に熱が集まっているのが分かる。
「ごめんね。みょうじさん相手だと自制が利かなくて......。」
「ふふっ、増長さんにもそういう一面があるのは新鮮ですけどね。完璧過ぎたら、余計に釣り合わなくなります。」
「そんなことないけど、口紅取れちゃったね。」
鏡で見れば、確かに取れている。
「ほんとだ、直しときます。」
「貸して。」
「え、自分で出来ますよ?」
「いいから。」
顎を掴まれると上を向かされて、口紅を塗ってくれる。
近いし、慣れなくて緊張する......。
「はい、完成。」
「ありがとうございます。器用ですね?」
本当に何でもそつなくこなしちゃうんだな。
「前にCMの仕事で女優さんに口紅を塗るシーンがあったんだよね。プライベートで活かせるなんて思ってなかったけどね。」
「私は、不器用なので羨ましいです。」
「そうなの?不器用な所も可愛いよ。もう一回しようかな......」
綺麗な瞳にとらわれて顔が近づく。
「んっ!」
「もう、だめですよ?」
彼の口を両手で塞いだ。
「ははっ、厳しいね?」
「また、付いちゃいますから。」
言いながら、ハンカチで彼の口元を拭う。
本当に翻弄されっぱなしな気がする......。
「ありがとう、行こうか?」
「はい!」