【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第42章 キミとの出会いを運命に
「お帰り」
出てきたのは母だ。
「ただいま。お父さんは?」
「もうすぐ帰って来るわよ」
「そうなんだ。あの、ちょっと会ってほしい人が......」
そう言うと彼の腕を引いて母の前に出す。
「初めまして!突然お邪魔してすみません。東京で娘さんと一緒に仕事をさせていただいていました......「なまえの好きな人!?」
その発言に彼はポカンとしている。
「お、お母さん!?」
「娘がお世話になってます。流石アイドル!とっても素敵ね。名前は確か......『増長 和南さん』だわ。」
「はい、増長 和南です。ありがとうございます。知ってくれているなんて光栄です」
「いつもこの子がテレビにかじりついて観てるから。遂に実ったの?」
私より背が低い母の口を塞ぐ。
「ちょっと、ストップ!ごめんなさい。私、母とは友達みたいな感じで......昔から好きな人とか話しちゃうんです!」
会わせることになるなんて夢にも思ってなかったから......。
「ありがとう。俺のことが好きだって話してくれてたの?」
こちらを見ると優しく微笑まれた。
「あなた達のA&Rって仕事をしていたってことも聞いているけど、好きになっちゃったから逃げて来たって聞いたわ」
「もうっ!何も言わないで?」
「どうしても諦めきれなくて迎えに来たんです」
「それは仕事仲間として迎えに来てくれたの?」
「はい、勿論A&Rとして側に居てほしいという思いもあります」
「ま、増長さん?」
ちょ、ちょっと、待って!
「でも、それ以上に個人的に側に居てほしいんです」
「お、落ち着いてください」
あれ?
仕事仲間として話をするんじゃ......?
「つまり......どういうことなの?」
「僕の方がなまえさんをずっと好きで......ゆくゆくは可愛い娘さんを僕にください!」
「ええええっ!?」
こ、交際宣言をすっ飛ばした!?
驚いているであろう母の顔を見る。
あれ......満面の笑み?
「はい、喜んで!」
「えっ?」
「え、ありがとうございます!実は今日から結婚を前提にお付き合いさせていただいてます」
「今日?それで早速来てくれたのね。聞いていた通りね。真面目で誠実な人だわ」
「ええええっ!?」
どういう状況!?