【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第42章 キミとの出会いを運命に
「増長さんの未来の為にお断りします!」
だめだめ!
全力で首を横に振った。
それだけは絶対にだめ!!
「これからBプロはもっともっと有名になります。私と付き合ってもし公になってしまえばお仕事にも影響がありますよ。増長さんの夢......お母さんに見つけてもらう夢を応援したいんです」
それが、逃げてきた一番の理由だった。
彼と恋人になることは私が得しようとすることだ。
ここで損をしないと彼の夢が犠牲になる。
仕事が減ればお母さんに見つけてもらえない可能性が高くなる。
アイドルとしてもうまくいかなくなるかもしれない。
『今回A&Rに戻ること』
それは彼の側にいても気持ちを上手に隠して、
『いつかはちゃんと諦めないといけないこと』
を意味している。
大丈夫だよ......できるよ!
私がちゃんとしないといけない。
見つけてくれて追いかけてきてくれた。
それだけでもう十分だよ。
今度こそはずっと......彼の......彼らの側に居たい。
「私はA&Rとして側に居ます。そのうち結婚して若いお母さんになって......ふふっ、増長さんの幸せを見届けちゃおうかな?お母さんに再会した後で素敵なお嫁さんをもらえる未来も見れますかね?前に永久保証しましたし。きっと素敵な結婚ができますよ!」
笑顔でそう言うと目の前の彼が大きなため息をついた。