【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第42章 キミとの出会いを運命に
「死ぬほど驚いたよ」
「えっ......?」
ガシッと肩を掴まれる。
「探してた声が聞こえた事に対してもそうだけど、結婚式だよ?どこの悪い虫と結婚するのかと思って焦った」
「あははっ、悪い虫って......」
「真司くんは違うよ?誤解だったし。でもみょうじさんだよ。変な人にすぐ騙される......きっと好きになったら強情だろうし。それで気づいたら攫ってたんだよね」
なんだか、それって......。
「ふふっ、私が暉くんに指摘された『危ない人』発言みたいですね?」
帝人さんをくすぐって押し倒しちゃった日だ。
彼の顔が近づくと額をくっつけられた。
「もうしたら......だめだよ」
心臓がもたない......。
好きと自覚してからは特に彼に対して耐性がないようだ。
「は、はい!大丈夫だと思います」
「お仕置きは倍返しだからね?」
「は、はい......」
あれ?
なんだか......悪寒が......。
「あの後みょうじさんが仕事で関わる人達にもちゃんと事情は話したよ。ごめんね、色々してたら時間がかかっちゃった......でも一緒に帰ろう?やっぱりみょうじさんには俺たちのA&Rでいてほしいんだ」
そんなことまでしてくれたんだ。
他の皆もだけど、本当に増長さんはとても良くしてくれる。
「幸せです......ありがとうございます。でも本当に帰ってもいいんでしょうか?」
「どうして?」
「墓地で皆さんと別れた後に川で剛士くんに助けられました」
「俺たちがキャンプをしてた時だよね」
「そこで皆さんに会いたくないって彼に駄々をこねたんです」
「えっ!」
「皆さんとつばさちゃんは年末ライブも崩壊寸前から成功させました。本当にすごいです!」
本当はずっと気がかりだったこと......。
「つばさちゃんと皆さんを見て『私は必要ない。もう帰る場所はない』って実感するのが恐かったんです。だから恐くて会いたくなかった」
そう言うと俯いてしまった。
私は皆に必要とされる自信がない。
「ふふっ、分かってないな。俺たちにはみょうじさんが必要だよ。そうでなくても帰ったら俺は怒られるんだから。連れて帰らなかったらもっと怒られるよ......」