• テキストサイズ

【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......

第41章 Fake Marriage


実は、三人と会ったあの日。

あることをお願いされていた。



「一生のお願いだから!」

手を合わせて頭を下げる真司。


「なまえ、助けてやって!」

その隣で頭を下げる沙知。


「な、なんで私なの?」


「こんなの仲良い女友達にしか頼めないし、沙知はその人と似たタイプなわけ。なまえは真逆のタイプだろ?」


親友の沙知とは確かに、性格、好み、趣味、全てが真逆のタイプだと思う。

「それなら詩織だって......」

こちらを見て、可愛いく微笑む詩織。
引き受けてくれるんじゃ......?


「なまえは可愛いから。私、なまえの可愛い姿見たいな......沢山写真撮ってあげるね?」

この、小悪魔め。


「可愛いな......」

うん、可愛い。


「詩織もこう言ってるし、お願い!」

「俺の為に、お願いします!」

「私からもお願い!いいよね?」

三人の頼み込む姿に良心が痛む。


「わかった......いいよ」


嘘です、分かってません!

全く意味が分かってません!


真司の父親の会社の社長が、自分の娘を真司の嫁に勧めている。
彼はそれを断りたい。
その為に、その人たちを招いて私と偽の結婚式を挙げる......?


「それって、その後どうするの?」

「式挙げた後で籍入れる前に逃げられたことにする。式挙げるくらい金かけたのに、嘘とは思わないだろ?そんな男相手に結婚なんて考えないだろうし、傷心だからとか何か理由つけて断る。」

「さすが、お金持ち!」

「盛大にしないと、ばれるだろ?まぁ、会場が沙知の働いてるとこだから融通利かしてくれるみたい。個人情報知られても恐いし、お前は偽名でいいから」


「お金......勿体無いから、別のことに使えば?」

「無理だよ。俺、結婚したくないもん!親父に言っても『職失うかも』って無理だし、本人にやんわり言っても無理だった......」


既に何度かデートをさせられているそうだ。
会社はかなりの大手だし、お父さんは専務だもんね。


「なまえにも損はさせないから?」

「え......?」

「お前への感謝の気持ちも忘れないってこと!」
/ 1163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp