【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第41章 Fake Marriage
「おはよう」
「おはよう、なまえ!」
「おはよう!お父さん、お母さん」
こっちに帰って来てから、変わらない朝。
お兄ちゃんは今も東京で頑張ってるんだろうけど、そろそろ生存確認してあげないと。
「朝ごはん、ありがとね。助かるわー」
「むしろ......何も相談せずに帰って来てごめん」
「良いって言ったでしょ?嬉しいわ」
「ありがとう」
「なまえ、こっちでの生活は楽しいか?」
「うん!楽しいよ。空気が綺麗だし、時間がゆっくり進んでる感じがする」
「都会は忙しないだろう」
「そう感じてた。ただ、環境に慣れてなかったからかもしれないけどね」
「そうか」
そろそろ仕事探さないと。
ずっとこっちで暮らしていくなら、ちゃんとしないといけない。
私は学生時代もバイトをしていたし、A&Rになってからは仕事をしていたし常に働いてる人種だった。
「次の働き先がないまま仕事を辞めるなんてとんでもない!」
本来は、そういう考えの人間だ。
今も求人情報は調べているし、履歴書も用意している。
でも、何故か一歩を踏み出せない自分が居た。
貯金はあるし、もう少しゆっくり考えてみよう。
もう、こんな時間!
今日は真司と会う約束がある。
「行ってきます!」
二人に声をかけると、慌てて家を出た。