【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第31章 I loved good bye
ON AIRの赤いランプが消えた。
どうにか無事に、裏被りを切り抜けたんだ。
「「お疲れさまです!!」」
「増長放せ。来い!」
剛士くんが物凄い形相でこちらにやって来た。
「ご、剛士くん!」
グイッと腕を掴まれるのと、引きずられるようにその場を後にした。
「どういう事だ?」
私の肩を掴む手は震えていた。
目の前の彼は苦しくなる程悲しい顔をしている。
「あれ、お前だろ!!」
「ごめんなさい。」
「何とか言えよ!どうして......?」
「言い訳はしません。いずれ、バレる事も分かってました。剛士くんは歌が好きだから」
「今日、俺が気付かなかったら......」
「何も変わってないし、いずれはこうなると思っていたんです」
「なんで......?」
「話せる事はないし、何も聞かないでください」
彼は困ったような顔をした。
「私の事は、皆に内緒にしなくても良いです」
「言わない。だから、側に居てくれ......」
その言葉に視界がぼやける。
そのまま、強く抱きしめられた。
「や、優しくしないでください。私は平気な顔して、皆さんを......剛士くんを裏切ってたんです」
そんな言葉をもらう資格なんて今の私にはなかった。