【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第26章 My precious
話をしながら岩場を二人で歩いていく。
「日が暮れるまでに夜過ごす場所も探さないとね」
「はい!あの日の経験が役に立ちますね。それにしても......」
ぐぅーーーっ。
言いかけてお腹が鳴った。
「ふふっ......なんの音かなー?」
「ぷっ......ははっ!」
私は遠くを眺める。
隣の彼は大笑いだけど......。
「前から思ってたけどそれ無理があるからね?誰も騙されないよ?」
「え......?このやり取りはしらすコロッケの事を思い出して余計にお腹が空きますよね?私のお腹の音大きいんですよね......」
「そうだね。え、どういうこと?」
「友達と三人で家に帰ってる時にお腹が鳴って『えっ!?なんの音?』って聞かれて『お腹』って答えたら『大きくない!?』『嘘でしょ!?』って大爆笑されました」
思わず顔が赤くなる。
「ははっ、そんなところも可愛いね」
優しく右手を繋がれるけど......
「か、からかわないでくださいね?」
「からかってないよ」
「なるほど......視力悪いんですね」
「え......どうして?」
そのまま歩いて行くとし増長さんが立ち止まる。
そこには......岩場から水が垂れているみたい。
「まずは水の確保だね」
「これで水を確保するんですか?」
「うん、木の皮で紐を作ったものを......こんな感じにして」
紐を伝った水が落ちる先は先程見つけたペットボトルだ。
「すごいです!」
「俺、キャンプグッズを集めるのとか好きなんだよね......そこにある物を活用して乗り切る感じが好きで......」
「ありがとうございます。とても心強いです!」
「お役に立てて良かったよ。火も起こせそうだよ」
二人で遭難してもしっかり者の増長さんに助けてもらってばかりみたい。
私も何か役に立たないと!