【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第25章 KICK OFF !
「悠太くーん!」
「うわっ!」
私は悠太くんに抱きついた。
「おめでとうございます!!」
「ありがとう!」
二人で抱き合ったまま、回る。
「龍さん!」
声をかけるとその腕に飛び込んだ。
「おいっ!」
彼の両手は彷徨っているだろう。
「お疲れさまでした!かっこよかったです!」
そう言うと彼を抱きしめた。
「おう、ありがとな!」
愛染さんと増長さんは私の身体があればご褒美って言ってた。
体温は安心するよね。
二人の話していた内容は、労りのハグだと確信した。
「剛士くん!」
「おまえなぁ......」
嫌な顔とは正反対に彼は優しく私を受け止めてくれる。
「お疲れさまでした!よく頑張りましたね」
彼のことも抱きしめた。
「離せ!」
「剛士くん、つれないですね?あんなに可愛いがってるのに。」
「うるせぇ!」
「どうすれば、懐いてくれるんですか?」
「はっ!?」
「増長さん!」
彼にもギューッと抱きついた。
「暑い中見ててくれて、ありがとう」
「お疲れさまでした!すごかったです!」
「ふふっ、疲れが取れるよ」
そう言うと、ギューッと抱きしめ返される。
「身体で足りる、正解でした?」
「あれか......可愛いから、正解でいいよ」
「あとは、北門さん」
あれ?離してくれない。
「ま、増長さん?」
「このまま、連れて帰ろうかな」
「えっ?」
「カズ、なまえを返して」
聞こえていたのか、北門さんがこちらにやって来る。
「みょうじさんは、倫毘沙のじゃないから」
「次は俺が抱きしめる番でしょ?」
「倫毘沙はダメ!」
「カズはやきもち焼きだよね?」
「うるさい!」
「やきもち......?」
つまり......。
「増長さんは......好きだったんですね?」
「えっ、やっと気付いてくれたの?」
「私、今まで気付かなくてごめんなさい!」
「いいんだよ。返事を聞かせて」