【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第24章 Dangerous Act !
「お邪魔します。す、すごい......」
「どうしたの?」
「いえ、お気になさらず」
あの後はキタコレの部屋にお邪魔していた。
中に入れば、白基調で高級感がすごい。
高級ホテルの一室みたいなお部屋だ。
さすが、リアル王子様......。
竜持くんも芸能一家のサラブレッドだし。
「竜持くんはまだ帰ってないんですかね?」
「仕事終わりにカズと悠太と会ったみたいで、ご飯でも行ってるんじゃないかな?」
「そうなんですか」
北門さんのことだから、彼に余計な心配はかけたくないんだろうな......。
ソファに促されると、さっそく本題に入った。
聞かれることの検討はついている。
「お願いはもちろん演技の事なんだ。麦倉さんは『その子は気づいてる』って言ってたから」
やっぱり......。
ここで教えるのが正しいのかは分からない。
でも、アドバイスを元に彼の正解に辿り着くなら良いのかな?
悩んでいると衝撃的な一言が聞こえた。
「実演してもらえないかな?」
じつえん......?
「い、嫌です!」
「なまえは俺のA&Rだよね?」
「だって、恥ずかしいです」
「なまえが好きな人を引き止めるならどうする?」
「口頭で説明するので......」
ど、どうして、こうなったの?
確かに、明日こそ完璧にしないと大変な事になる!
それは、勿論重々承知だ。
でも彼とラブシーンを演じるなんて、全く絵にならない。
いや、そこは今重要じゃないんだけど。
そうこうしているうちに、北門さんがソファーから立ち上がった。
「ここから歩くから、俺を引き止めて」
ええ!?
......始まってしまった。