【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第22章 Sweet Temptation
シーン。
え......えええっ!
「だめですよ」
何を言い出すの、北門さん。
皆に聞こえるよ。
「この間は座ってくれたのに?」
「だって......」
竜持くん諦めてるし、北門さん力強いしなされるがままだった!
「そういうのはだめです!」
迫力あったよね?
なのに、彼は涼しい顔。
「俺の彼女になるもんね」
「ああ、はい」
毎回この流れで誤魔化されているような気がするけど。
「ちょっと、いつそんな約束したの?」
「愛染さん......?ちょっと前ですかね?」
「二人は両思いなの?」
「俺はなまえが好きだよ」
サラリと答える北門さん。
うんうん、同志的な感じね。
「私も北門さんのこと好きですよ」
周りは再びシーンとなった。
「俺を嫁にするんじゃなかったのか?」
こちらに来た百くんに腕を引かれると、そのまま手を握られる。
その様子はなんだか焦っているようにみえるんだけど、どうしたのかな。
「百くんにはルーカスがいるから......」
「ルーカスは別だ!嫁にしたいのは!それはだな......これから彼女に......」
こちらを見つめる百くんは顔が赤い気がする。
見つめ返していると慌てて目を逸らされた。
「可愛いです!」
いつものように飛びつくと優しく抱きしめ返してくれる。
「あんたの方が、もっと可愛い」
「なまえちゃん、ダメだよ!!」
「わっ!?」
すごい勢いで引き剥がされたと思えばそのまま悠太くんの腕に収まった。
「悠太......くん?」
「まっすーもケンケンもトモくんもなまえちゃんに触りすぎ!男はね、狼なんだよ?なまえちゃんは僕以外に近づいちゃダメだよ!食べられちゃうよ!!」
彼は涙目だ。
「あれ?やっぱり悠太くんは正義......」
「ん?なーにー?」
「悠太くんも可愛いですーー!!」
ガバッと私も抱きついた。
「なまえちゃん、俺は!?」
後ろから暉くんが抱きついてくる。
「わっ!」
「俺も触りたいんだけど!!」
今度は彼に抱き上げられた。
「ひ、暉くん!?」
「僕も触らせてください」
「帝人さんまで?」
「ひかるん、なまえさんをください」
「え!」
今度は帝人さんに抱き上げられた。