【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第22章 Sweet Temptation
剛士くんが腕を引いてくれた。
「はぁ......本当に忠犬だね?」
「泳ぎも物凄く上手で、自慢なんです!」
「ッチ、お前なぁ......」
「ははっ、剛士はいいね!」
「愛染、うるせぇ」
「ありがとうございます」
その腕をそのまま両手で掴む。
どうすれば、来てくれるだろう。
「剛士くんも参加しましょう!」
「面倒くせぇ」
「行きましょう!行きましょう!」
「行かねぇよ」
そういえば、私には切り札があった。
「じゃあ、あの写......「行く」
あの写......写真とはーー
タクシーで寝ている彼に猫耳をつけて撮影した激レアブロマイドだ!!
「どうして行くんですか?」
「あの写......いや、お前が行くなら俺も行く」
「ふふっ、ですよね?楽しみです!」
紅い顔をして、苦しい言い訳をする彼に笑いが込み上げる。
悔しそうな彼に、嬉しそうな私。
周りを見れば、皆はぽかんとしていた。
「場所は、何処にする?」
ホームパーティのほうが彼らも気が楽かもしれない。
つばさちゃんも同じ考えだったようだ。
「でしたら、キタコレお二人の部屋はどうでしょう?」
帝人さんが提案してくれるが、その日はハウスクリーニングが入っているそうだ。
「THRIVEの部屋は?」
なんだか、隣に居る剛士くんの表情が険しいような気がする。
「俺は、勧めないね」
「僕も、今はリビングを避けているくらいだから......」
一体何があったんだろう。
どうやら事件が起きたのは昨夜のことで、お風呂上がりに牛乳を飲んでいた悠太くんが吹いたらしい。
「お風呂上がりの牛乳は美味しいですよね!」
「なまえ、注目するところはそこじゃないよ」
「だよねー!なまえちゃんと飲みたいな〜♪」
「私も悠太くんと飲みたいです!!」
「ウチが片付いたら泊まりにおいでよ! 」
「いいね。なまえは俺と一緒に大人の時間を過ごそうか?」